●九州大学病院整形外科 播广谷 勝三氏
人の正常な背骨は前後に緩やかにカーブしていますが、体の正面から見ると、ほぼまっすぐです。側弯症とは横に曲がってしまうことをいい、そのうち胸部の辺りがカーブしたものが胸椎側弯症、カーブの位置が腰であれば腰椎（ようつい）側弯症です。
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側弯症の原因は、神経や筋肉の異常、先天的なものなどがありますが、大半は原因が分からない特発性側弯症です。思春期では女性に多いです。
特発性側弯症は身長が伸びる時期に進行しますが、ひどいものでなければ、成長が一段落するとともに病気の進行もとまります。女性の場合は、初潮から２年ほどで落ち着くことが多いようです。
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角度にして３０度以上曲がっていて、さらに進行が予想される場合は治療が必要です。ひどくなると肺や心臓の機能が低下する恐れがあるからです。
マッサージや運動療法では治りません。コルセットで矯正し進行を抑えます。ひどくなれば手術し、金具を併用して矯正・固定します。
大人になって側弯が見つかった場合、腰痛などの症状がなく、ひどいカーブでなければ心配はいりません。
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１８歳の娘さんは、特発性かどうか、また側弯の程度について整形外科の専門医に診てもらうと安心でしょう。 （はりまや・かつみ＝福岡市東区）
【写真説明１】播广谷勝三氏 九州大学病院整形外科
【写真説明２】胸椎側弯症
＝2008/10/12付 西日本新聞朝刊＝
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